プロジェクト

スマート古紙回収箱のテスト設置による教育・研究・社会実装

経済経営学類 教授 沼田 大輔
実施期間:令和8年6月~令和9年2月

目的

福島県の調査で、可燃ごみにリサイクル可能な紙類などが多く混入していることが確認されています。福島市の家庭系可燃ごみにおいても、紙類が18.5%を占めるとの結果が出ています(2025年度)。一方で、福島大学構内では、学生が日常的に利用する動線上に古紙の分別回収箱がほぼ設置されていません。
本プロジェクトの目的は、前段で述べた紙ごみの現状に一石を投じること、そして古紙の視点から福島大学の教育・研究・社会実装につなげることです。その際、最近注目を集めているスマートごみ箱の視点を取り入れることで、より精緻なデータを収集し、今後の古紙回収のあり方を具体的に探りたいと考えています。

計画内容

2026年度前期は、沼田研究室を中心にスマート古紙回収箱の福島大学内でのテスト設置に向けて、場所・運用ルール・仕様・告知などを関係者と調整し具体化します。一方、ザビル研究室を中心にスマート古紙回収箱の製作を進めます。
2026年7月時点で想定しているスマート古紙回収箱は、見栄えが良く気づいてもらいやすい形で、古紙を分別しやすい2区分(雑誌・本、雑がみ(上質紙を含む))を設けます。各区分にセンサーを搭載し、重量に変化があった時間や総重量を遠隔でも関係者がリアルタイムで把握でき、そのデータを蓄積し分析に活用できるものです。また、異物混入や誤分別の状況を把握するため、回収箱の投入口に投入物を撮影するカメラも設置し、その状況もリアルタイムで記録することを検討しています。
テスト設置を予定している場所は福島大学附属図書館入口付近と大学会館入口付近で、これらの場所に2027年2月まで設置する予定です。
2026年度後期は、10月にスマート古紙回収箱を試験的に設置し、試運転を重ねます。また、沼田研究室で回収ボックスの装飾や告知物の作成、ごみ組成調査などの分別行動調査を実施します。11月には附属図書館ロビーと大学会館入口でスマート古紙回収箱をお披露目し、併せて1か月間の附属図書館ロビーでの関連展示や試験運用のセレモニーを行う予定です。その後、2027年2月まで回収箱の設置を継続し、データ収集を行います。
回収ボックスのデータ収集・管理は主にザビル研究室が担当し、回収された古紙の回収・行き先の開拓、ビジネスとしての可能性の検討等は株式会社こんが実施します。沼田研究室は回収箱設置が分別行動に与える影響調査(ごみ組成調査など)や利用者アンケートを行い、本取組の成果をとりまとめます。

期待される効果

本プロジェクトにより、福島大学内の古紙の分別回収を本格的に進める可能性・方向性が明らかになります。スマートごみ箱を福島大学に実装する可能性・方向性も具体的に明らかになります。回収した古紙を福島大学ブランドとして生まれ変わらせる可能性を探る契機にもなります。
これらのことは、店頭回収・行政収集・集団回収など多様な形で実施されている、学外の古紙回収のあり方に有益な示唆を与えると考えられます。さらに、福島県の可燃ごみにリサイクル可能な紙類が多く混入していることを打開するヒントにもつながると考えられます。
このように、社会実装を通じた研究・教育・社会貢献の好循環のモデルになる可能性を本プロジェクトは秘めています。
一覧へ戻る