① 地元学「松川学」の実践 まず、地域活性化方策を考えるうえでの現状分析を地元住民や関係機関とともに実施します。地域づくりの実践的手法である地元学を「松川学」として実践いたします。地元学の基本は、地域の人(土の人)と学生などの外の人(風の人)が出会い、驚きや発見が起こり、それを表現することで住んでいる人の暮らしぶりや思いを明確にしていく作業です。地元学は、これまで気づかなかった地域の魅力を発見し、地元に活力を与えるという考え方であり、地域づくりのためには「ないものねだり」ではなく「あるもの探し」の視点を持つことが重要です。松川地区に現在も「あるもの」は何かを1年かけて明らかにします。
5-6月
田植え、さなぶり
8月
地元学集落調査
10月
稲刈りと地元学
1月
地域づくり報告会
② 社会関係資本の再構築「松川提灯祭り」への参画 震災や原発事故により避難や対応を余儀なくされた地域において、最も大きな課題は社会関係資本の損害です。これまで地域で培ってきた産地形成に関わる投資や地域ブランドなど市場評価を高めるための生産部会活動、農村における地域づくりの基盤となる人的資源やそのネットワーク構造、コミュニティー、文化資本、消防団、祭事、共同墓地の清掃など多種多様な社会関係資本が損害を被り、地域社会は危機の段階から変動を前提とした構造に変化しています。避難指示区域では十数年にわたりこれら地域資源・社会関係資本を利用することができませんでした。この損失分をどのように測定するか、対策としてどのように穴埋めするかは極めて重要な問題です。原子力損害賠償紛争審査会でもまったく手つかずの状況です。そこで、実際に空洞化が顕在化しつつある松川提灯祭りに担ぎ手として外部人材である大学生や協力隊が参画し、新しい祭りの組織構成を検証し、実践します。10年後、20年後の持続可能性についても検討します。
9月
稲作暦と地域の祭事についての学習会
10月12日、13日
提灯祭り
11月
振り返りと組織構成の再検討
2年目
①②は継続して実施します。
③ 農商工連携と6次産業化 松川町では、地元唯一の酒蔵である金水晶酒造店の移転など、地域企業の空洞化が顕著です。福島酒米研究会(水原)と地元日本酒の製造を行ってきましたが、新たな地場産品の開発が求められています。松川学の延長上で商品開発の可能性を探ります。かつての地場産品・伝統野菜である「あさつき」など、適地適作に根ざした産品を調査します。