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福島県におけるオンライン型生涯学習講座の普及に向けた課題分析と解決策の提案
地域未来デザインセンター 教授 木暮 照正
実施期間:2025年5月1日~2026年3月31日

目的
福島県は、生涯学習基本計画(令和4年3月公表、計画期間:令和4年度から12年度までの9ヶ年)において「ICTの活用と学習情報の提供」を施策具体策の一つとして設定し、その中で「オンラインを活用した学習の推進」を目標に掲げています。
令和4年度の段階で、県内自治体において開講されたオンライン生涯学習講座は50件でしたが、これを計画最終年度(令和12年度)には170件にまで拡充するという意欲的なKPI(重要業績評価指標)を設定しています。
計画が立案された時期がちょうどコロナ禍の渦中で、非対面型の学習環境に過度な注目が集まっていたということもあり、このようなKPIが設定されたものの、ポスト・コロナ禍となった現在、生涯学習においても対面型学習への「揺り戻し」が起きており、オンライン講座の開設数は却って減少傾向にあります。
本プロジェクトは、このような現状を踏まえて、福島県内自治体でのオンライン生涯学習講座の現状を調査分析し、これを普及させるための解決策を提案し、県生涯学習基本計画のKPI達成に貢献しようとするものです。
計画内容
本プロジェクトでは、以下の3つのフェーズでの研究進行を予定しています。
1.オンライン型生涯学習講座の普及に関する福島県内自治体等の実態把握と課題分析
2.オンライン型生涯学習講座事業の先進事例研究
3.研究のまとめと解決策の提案・公表
期待される成果
オンライン生涯学習講座に関しては、自治体計画において意欲的なKPIが設定されていますが、現状では芳しくなく、その達成は極めて困難な状況にあるといわざるを得ません。
本プロジェクトの研究活動を通じて、オンライン生涯学習講座の普及の障壁要因とその課題を乗り越えるための解決要因を抽出・分析し、さらに福島県・県内自治体に適した解決策について提案することで、生涯学習基本計画における関連KPI達成の一助となることが期待されます。
成果概要
県内自治体関係者(福島県、福島市、伊達市の生涯学習課担当者)や市民団体(福島市生涯学習活動推進員の会のメンバー)、県外の有識者(北海道科学大学教員)にインタビュー調査(30分〜1時間程度)を実施しました。
その結果、「ポストコロナの揺り戻しで、事業主催者・受講者ともに対面型講座を希望しており、担当者もできるだけそちらに力を入れたいと考えている」「受講者側のネットリテラシーが乏しく、受講に至らない」「自治体職員の方もZoom等のオンライン講座技術に必ずしも精通しておらず、また担当人員も少ないため、オンライン講座の開催が難しい」などの課題が抽出されました。
対応策としては、「すべての学習者に対して平等にオンライン型の企画を提供することは現状では難しく、ネットリテラシーの高い人や、そのような講座へのモチベーションが高い人、そのような講座の受講により利得が高いと思われる人(交通手段がない等)に対してまずは提供する姿勢で始めるほかない」「ポータルサイトの充実や登録ユーザに対して希望に即した講座を推薦する仕組み(プッシュ機能)等の導入」「担当職員への研修の充実(ネット技術の習得・習熟に加えて、オンライン講座として開催することがふさわしい内容等に関するカリキュラム論についても)」が考察されました。
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