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福島市蓬莱団地における持続可能な「まちづくり」実践プロジェクト

行政政策学類 教授 今西 一男
実施期間:2024年6月26日~2025年331

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目的

住民の高齢化、施設の老朽化が進む郊外住宅団地を、安心感が高く、生活利便施設が維持された「まち」とする手立てを研究、実践する。

成果概要

当初の目的に対して、本プロジェクトでは蓬莱団地と蓬莱ショッピングセンターの現状と課題を認識した。その上で、特に蓬莱ショッピングセンターを「住民の集まるコミュニティのインフラ」、すなわち蓬莱団地の住民の居場所にすること、そのために持続可能な商業施設の経営を考えること、一方で団地の魅力自体も両輪のように高めることを課題としてプロジェクトの内容を具体化、各種調査・実践にとりくんだ。
推進にあたっては福島大学行政政策学類社会調査論研究室、株式会社蓬莱ショッピングセンターが発起人となり、住民(蓬莱地区町会長連合会、蓬莱まちづくりサークル等住民団体)、専門家(福島大学地域未来デザインセンター、一般社団法人福島県中小企業診断協会)、NPO法人(NPO法人まちづくりぜぇね)が参画する「蓬莱未来デザイン研究会」を組織した。研究会での協議をふまえて各種調査・実践にとりくむとともに(下記のとおり)、その結果をとりまとめて研究会名での提案まで行った。

【調査】

・7月27日(土):蓬莱ショッピングセンターの利用ニーズについての調査
中心商業施設来店者を対象とした調査票調査(街頭調査)を実施、192件の回答を得た。
蓬莱ショッピングセンターに望む店舗として、飲食店、コンビニ、衣料品店が多いことなどを明らかにした。
・10月~11月:蓬莱地区住民(町内会長)意識調査
蓬莱地区31町会の会長を対象に調査票調査を行い、28件の回答を得た。
町会長という公的な立場から見た蓬莱ショッピングセンターへの要望を把握した。

【実践】

・8月4日(日):蓬莱地区夏祭りにおける「うちわづくり」イベント
蓬莱ショッピングセンターでの多世代交流を図る社会実験として、蓬莱地区夏祭りにて「うちわづくり」イベントを行った。
蓬莱まちづくりサークルが行うスイカ割りと合同の企画である。
・9月:蓬莱ショッピングセンターにおけるベンチ設置
ベンチ2台(福島大学生活協同組合より廃品を譲り受け修繕したもの)を蓬莱ショッピングセンターに設置し、利用者の滞在行動を観察する社会実験を行った。
ベンチ利用による滞在者の増加にも寄与している。
・10月6日(日):蓬莱地区文化祭における蓬莱まちづくりシンポジウムの開催
蓬莱地区文化祭において、蓬莱まちづくりサークル主催、社会調査論研究室運営、株式会社蓬莱ショッピングセンター協賛のシンポジウムを開催、30名の参加者を得て議論を深めた。
・11月:蓬莱ショッピングセンターの空き店舗における展示と飾り付けイベント
蓬莱ショッピングセンターの空き店舗の硝子張りの外壁に沿いパネルを展示、利用者増加を図る社会実験を行った。
蓬莱団地造成当初の写真を展示、飾り付けは蓬莱学習センターの女性学級との協働で実施した。

以上の研究会、各種調査・実践をふまえた提案は
(1)蓬莱ショッピングセンターのあり方(その役割・機能、空き店舗対策、運営のあり方、行政との連携強化)
(2)住民が関わる蓬莱ショッピングセンター(住民の利用促進、コミュニティのインフラとしての支援、既存組織による関与、担い手の育成)の二つからなる。
詳細は中間まとめ参照。
また別途、蓬莱ショッピングセンターの経営診断については、研究会に関与した専門家(中小企業診断士)が診断結果をとりまとめている。

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