プロジェクト

「スポーツ」✕「教育」キャリア養成講座 ~未来で活躍する人材をふくしまから~

地域スポーツ政策研究所
所長 蓮沼 哲哉

【事業の目的】

 「スポーツ」、「教育」、「ビジネス」を融合した次世代で活躍できる人材育成を目的とした講座を開講する。部活動が段階的に地域に移行されるに伴い、子ども向けのスポーツ指導の重要性はますます高まっている。同時に、スポーツ指導はこれまでの慣習や過去に受けた指導内容を踏襲するものではなく、正しい指導の在り方を学び直す必要性もある。そこで、本プロジェクトでは、現代の変動性、不確実性、複雑性、曖昧性の時代を生き抜くためのビジネススキルを学びながら、新しい「スポーツ×教育」の未来を切り開くことのできる人材育成を図っていく。

【協力企業および実施者】

リーフラス株式会社 北関東・磐越支社 支社長補佐 市村 智

          マーケティング企画部  課長 市川 雄大

          マーケティング企画部課長補佐 林 純平

          ソーシャルアクション統括本部 川又 翔太

【参加者】

福島県内外から20名(内、本学学生(院生含)5名)

【内容】(計5回)

20231218日(月):「スポーツ✕教育」業界の基礎知識

初回の講座では、「スポーツ×教育」の現況について、民間企業からの視点で課題等を深堀し、受講生と原因や解決について話し合った。

2024115日(月):非認知能力とは

現在、スポーツ界のみならず社会で必要とされる非認知能力について学んだ。また、これまでの指導現場でのデータを基に能力獲得を可視化できるように開発されたアプリを使用し、実際に自己を確認し、これからの指導での養成の仕方について学んだ。

2024219日(月):現場のリアルを感じる

 現場で起きる実際の事故や怪我などについて考え、実際にその予防法や教室や指導をする際に留意しなければならないことを話し合った。講師は、これまで世界や全国で活躍したトップ選手をサポートしてきた理学療法士で、さまざまな視点からレクチャーがあった。

2024 310日(日):現場実習 *予備日320日(水)

 リーフラスが展開するスポーツスクールに実際に参加し、子どもたち側(スクール生側)で体験した。これまで多くのスクールを運営してきたノウハウを実際に体験し、学校の体育やスポーツ少年団とは異なる配慮や視点を感じることができた。 

2024318日(月):アントレプレナーの育成

 最終講義として、実際に「スポーツで飯は食っていけるか!?」という問いに対して、受講生のこれまでの認識とより具体的なお金の話などから、これからのスポーツ界で指導者を職業にしていけるか話し合った。厳しい世界であることは理解しつつも、自分たちがこの講座を通して、地域でスポーツを指導していく手立てを考えるきっかけとなった。

【成果】

 受講生は、今、現場でスポーツを指導している人、これからスポーツクラブやスポ少を立ち上げたい人、公務員など大変バラエティに富んだメンバーが集まった。そのため本講座の民間企業が持つ知見について大変関心度が高く、本気で取り組んでいた。都度行ったアンケートにも、内容への満足度は高く、今後につながる意欲を伺うことができた。また、講義の内容と集まった受講生同士の情報交換により、より具体的な現場のリアルを感じることができ、学んだことを生かして今後、受講生が現場で活動したいと意欲が高まり、実際に動きだすきっかけとなった。本講座の開催により、地域で求められる指導者資質の養成とスポーツ指導の育成につながったと言える。

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