お知らせ

社会課題「自分ゴト化」プログラム2024成果発表会を開催しました

福島大学地域未来デザインセンターでは、社会課題解決型イノベーション人材育成の取り組みを進めております。今年度は、福島県内の高校生を対象とした教育プログラム、"社会課題解決「自分ゴト化」プログラム2024"を実施しました。
テーマは「福島の"食"と自分たちのかかわり」。高校生たちがチームを組み、これからの未来に向けて、自分たちが今できることを考え、アイデアを形にする4か月間活動を実施しました。12月7日に、ビックパレットふくしまにて、これまでの活動成果を発表しました。

プログラムには、郡山女子大学附属高等学校、猪苗代高等学校、修明高等学校、船引高等学校の高校1、2年生35名が参加しました。各校単位でチームを組み、「食」をテーマに、自分たちの地域の食材のPRや、フードロスをテーマに、探究活動を進めてまいりました。
成果発表会では、8チームが、これまでの活動成果を発表しました。

①福島県産の食べ物をPRしよう!  
猪苗代高等学校「猪苗代PR班」
 

 
猪苗代産ブルーベリーの魅力を伝える方法を考えました。小麦等の食品アレルギーを持つ方が安心して食べられること、ブルーベリーが苦手な方でも美味しく食べられることを考慮した、「ブルーベリー団子」を試作しました。

②みかんの皮で地球を救え! 
郡山女子大学附属高等学校「エコフードチーム」
 

 
これからの季節に多く食べられる「みかん」に着目し、みかんの皮を活用する生活の知恵を盛り込んだ「みかんブック」を作成しました。JA農産物直売所 愛情館のみかん販売に合わせた検証活動を行った結果を発表しました。

③男たちのトマトにかける思い
船引高等学校「男前」

田村市で多く生産されている「トマト」のうち、規格外のトマトの商品価値を高める方法を考えました。規格外トマトの美味しさの数値化や、活用方法を伝えることによって、商品価値を保つPR方法を考えました。

④ブランド野菜を広めよう!
郡山女子大学附属高等学校「ブランド野菜を広め隊!」


 
郡山ブランド野菜を多くの方に知ってもらうことを目指し、ブランド野菜の1つ、「めんげ芋」に注目し、至高の一品となるような「アイスクリーム」等のスイーツ開発を行い、SNSを活用したPR方法を考えました。当日は、「アイスクリーム」の試食も行いました。

⑤食ひて識る
船引高等学校「きーちゃん」

都市圏の定年退職前後の方を対象に、都市圏では体験できないような田舎の農業を通してセカンドライフの選択肢を広げてもらうために、地域農家や、街づくりに関わる方々と協力した農業体験イベントを考えました。

⑥卵の殻とチョーク~持続可能な社会のために~
郡山女子大学附属高校「クリエイション」

生ごみの削減を目指すことを入り口に、卵の殻に着目した活用方法を考えました。卵の殻を用いた「チョーク作り」に挑戦した、作成過程を発表しました。会場では、これまでの試作品の展示も行いました。

⑦フードロスのない料理を
船引高校「タコ3ウインナー」

フードロス削減をテーマに、飲食店で出る生ごみのうち、野菜の皮、芯に着目し、美味しく食べられるレシピの検討を行いました。地域の飲食店と連携した特別メニューの販売を目指しています。

⑧さよならフードロス
修明高校「チーム修明」

フードロス削減をテーマに、棚倉町の特産品であるブルーベリーに注目し、規格外品の廃棄を減らす方法を考えました。規格外ブルーベリーを美しく、美味しく食べられる方法として、ブルーベリー琥珀糖、ブルーベリーソーダの試作を行いました。当日は、参加者への試食も行いました。

このプログラムは、最初に福島や地方の食材が首都圏でどのように扱われているかを学ぶ、首都圏フィールドワークを行ったのち、福島の食品の高付加価値、食材PR、フードロスに関わる専門家からの学びを得て、各校に分かれてのチーム活動を行いました。
各チーム、それぞれが地域課題に注目し、「自分ゴト化」していく過程の中で、創意工夫をしながら、探究の学びを深めてまいりました。

4か月間のプログラムでは、各チーム試行錯誤が続く時期もあった様子でしたが、発表を終えた後は、晴れやかな表情も見られ、やり遂げた達成感が伝わってきました。
プログラムは終了しましたが、今後も探究活動を続けていくチームもありますので、引き続き活動を応援していきたいと思います。

当プログラムの実施にあたり、福島県教育委員会、公益財団法人 福島イノベーション・コースト構想推進機構にご後援いただきました。プログラムの実施に協力いただきました皆様、参加高校の教員、高校生の皆様にお礼申し上げます。

福島大学地域未来デザインセンターでは、高校生を含めた幅広い層の皆様に向けて、社会課題解決、地域課題解決をテーマにした教育プログラムの展開を進めてまいります。

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